エックス(旧Twitter)上で、インデックス投資派と高配当投資派がバチバチやり合っているのを良く見かけます。
先日紹介した、投資方程式をもとに考えると、「資産を増やす」という目的の元では、圧倒的にインデックス投資が有利です。
投資の方程式
資産形成=(収入-支出)+資産×(運用利回り^時間)
なぜなら、高配当投資は配当金の払い出し時に税金がかかるからです。
日本株では20.315%、米国株だとそれに現地税10%が加わります。
インデックスでも配当金は発生していますが、そのまま再投資されるため、税金はかかっていません。
インデックスも、最終的に取り崩す際に利益に対する税金はかかりますが、福利の効果を考えると、税金により再投資額が減ってしまうのは、大きなロスになります。
米国のS&P500に連動するインデックスであれば、過去の実績から年平均10%以上のリターンが期待できます。
高配当株というのは、基本的に成熟企業です。大きな成長は見込めないため、株価の上昇は期待できません。よって年10%以上のリターンは難しいです。
では、高配当投資派は何が良いと考えているのでしょうか?
おそらく、日本国内の累進配当株、しかも自社株買いを積極的に行っている企業への投資を指しているのではと思います。
東京海上HDなどの保険業、NTTやKDDIなどの通信業など、配当が厚く、自社株買いを積極的に行っています。
これらの企業は、いわゆる「ストックビジネス」を行っています。サブスクリプションで料金を回収し、マーケットを数社独占しているため、参入障壁が非常に高く、ビジネスが安定しています。不況にも強いです。
配当金も高いですし、しかも年々配当金を増やしていく「累進配当」です。当然株価の上昇も期待できます。トータルで10%以上の年平均リターンを得られる可能性は高いです。
ただし、何か不祥事などが起きて、株価が暴落する可能性もあります。個別銘柄に投資するということは、リターンに応じたリスクも背負うことになります。
あと、配当金がキャッシュで振り込まれるのは、非常に気持が良いです。資産を積み上げていくのではなく、キャッシュフローを増やして、日々の生活を充実させることが目的なのであれば、高配当投資の方が適しているでしょう。
米国株投資をするのに、高配当銘柄を買うのはちょっとどうかな?と思います。なぜなら、前述したように、現地税と国内勢を合わせて、30%弱もの税金がかかるからです。米国には高成長の企業が多いので、キャピタルゲイン狙いでグロース銘柄を物色したほうが良いでしょう。
また、日本株を買うのであれば、前述したような参入障壁の高いビジネスを行っている高配当大企業のほうが、安定したリターンを得られると思います。
S&P500インデックスだけでは、分散が足りません。日本に住んでいる以上は、国内株にもある程度投資しておきたいところ、そこで国内高配当株を狙う。
インデックス投資vs高配当投資は、どちらが強いかではなく、うまく組み合わせることで、地域的な分散を効率よく効かせられます。
インデックスにより資産が増えていくのも、高配当によりキャッシュフローが増えるのも、どちらも楽しいです。
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